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頭がよくなる速読術―どんな勉強も多分野学習法でスイスイ!
「ジョイント式」の日本速脳速読協会(旧 新日本速読研究会)のトレーニング法に基づいた本です。この団体は直営校だけでも、北海道から九州まで日本各地にフランチャイズ方式で教室を展開しています。本やPCソフトも最近たくさん出しています。しかし、速読を段階を踏んで習得させる「信頼できるシステム」があるかというと、大いに疑問です。なぜ私が、ここまで言うかというと、私が元受講生だったからです。(笑)
著者の川村氏は日本式速読術の代表者である。本も数え切れないほど出している。速読人気を支えている人である。しかし、彼の書く本の内容は十何年も変わっていない。出す本出す本八割がた同じ内容なのである。ここ十数年の中で脳科学は大きく進歩した。発見がいくつもあった。それなのに脳科学に基づくはずの速読法の書籍の内容が十数年も変わらないというのはどういうわけなのか。いや、変わったことが1つだけある。1989年に出版された氏の「左脳らくらく速読術」という本がある。タイトル通り、本の中でも、右脳偏重の速読(特にキム式速読術)に対して異議を申し立てており、その根拠も納得する内容である。右脳速読は誤り、と主張したこの作品から十数年、この本が出版された。この本の中で氏ははっき!りと、左脳型の人間は速読の習得が遅い(もしくはできない)とし、右脳型の人は楽々速読をマスターしてしまう、と書いているのである。いったいどうしてしまったのか。自身の提唱した左脳理論が誤りであると気付き、訂正したのか。ならば、根本的な理論が左から右へ移行したのだから、トレーニングメニューに反映されるべきのに、トレーニング自体はまったく変わっていないのだ。この時点で、この本の信頼度はがた落ちである。また、その十数年変わらぬ伝統のトレーニングは正直無理のあるものばかり。いきなり初心者にスタートの二つある迷路をやらせたと思ったら、今度はものすごい眼球運動速度を要求してきたり(しかも目標値を達成しいないと「あなたはルールを守っていない」と一蹴し、アドバイスもないAめちゃくちゃである。他にも客集めのためか、呼吸法は必要ない(科学的に呼吸法の有効性は証明されているのに)、などと他の速読法とは違う所を見せているが 、その根拠がない。まぁ、こんな本もあるのか程度に立読みすれば用は足りるだろう。
この著者は、研究会名のものも含めて、たくさんの、速読の本を出していますが、理論的な面での解説は(正しいかどうかは僕には判断出来ませんが)この本が一番面白く読めました。でも、タイトルを見ると、この本で、「どんな勉強も多分野学習法でスイスイ! 」になれるような印象を持ちますが、それは誤まりです。トレーニングを目的とする方は、この著者の別の著作を選んだ方がいいでしょう。
脳が本来の能力のほんの一部しか活性化されてないのはなぜか。筆者らは、「人間は一度に複数のことはできない」という偏見と先入観により、脳の潜在能力が引き出されない状況を、人間が自分自身で引き起こしていると主張しています。
速読についてのコンセプトが非常にうまく分かり易く書かれています。 |
このページの情報は 2006年2月20日20時12分 時点のものです。 |